かるちゃん(Part8)

かるちゃんの病気(前庭神経炎)については、前回ご紹介しましたが、今回はお薬のあげ方の話です。

食べ物の匂いや味に敏感なネコちゃんだけに、投薬には苦労する方も多いのではないでしょうか?オーナー様の気持ちは「お薬なんだから飲んで~」と祈る気持ちですが、ネコちゃんからすれば「マズイ食べ物」としか思ってくれません。

本などでは「錠剤であれば、ネコちゃんの口を開けて喉奥に押し込んだあと、水を飲ませる」と書いてありますが、ダッコも嫌いなネコちゃんの場合は保定するだけでも一苦労。口を開けさせるも大変で、嫌がる愛猫の姿に心が痛みます。

粉薬であれば、チュールなどの液体おやつや、ごはんに混ぜて食べてくれる場合もあります。でも敏感なネコちゃんは薬が混ざってるだけで、大好きなチュールですら見向きもしない時があります。PALの福助や勘太はダメでした…

お薬苦手な二匹…

かるちゃんのお薬は、毎日1錠。良薬口に苦しとは言え、飲んでくれないことには意味がありません。また、前庭神経炎にはビタミンB群が良いとされてるそうで、オーナー様はは各社ビタミンBの入ったサプリをいくつか試し(ご自身で味見して確認されたそうです)比較的苦味と匂いの少ないものを選ばれていました。
かるちゃんも、お薬を飲むのは苦手。そこで、オーナー様曰く「かるちゃんも飼い主もストレスが最小限で済む投薬方法」を伝授していただきました

①1/4サイズにカットしたオブラートに、半分(0.5錠)にカットしたお薬をすき間ができないように包みます。半分にするのは小さくするためで、これを2つ作ります。(投薬が1錠の場合)

②オブラートで包んだ薬を、幅のある薄切りカツオブシでくるむ。このとき、少し水で濡らしてしっかり固める

③粉や切れ端などの細かいカツオブシを②にまぶす

④お皿にカツオブシを少し出し、③を混ぜて他のカツオブシと一緒に舐めて食べてもらいます。鼻息でカツオブシが飛んでしまうときは、薬がばれないように手であげましょう。

単純にカツオブシだけで包むと、匂いでバレるのでオブラートで包むのがポイントです。
これなら、ネコちゃんも喜んで自ら食べてくれるので、ネコちゃんにも飼い主さまにとっても互いにストレスフリーでお薬を飲んで貰えます。シッティング時にも投薬のご依頼がありましたが、かるちゃんも私の手からすんなりお薬を食べてくれました??
かるちゃんはカツオブシが好きなのでカツオブシですが、他に好きなものがあれば応用できそうです。

 

蛇足ですが、PALの場合ゴハンに混ぜても食べてくれず、粉薬を水に溶かしシリンジに入れて飲ませたところ、吐きました。その後、空のカプセルに薬を入れてチュールを周りに塗ってから、口を開けさせて飲み込ませました。(空の薬のカプセルは人間用の薬局で売ってます。)カプセルの場合は食道で溶けてしまう可能性があるので、必ずシリンジなどでお水を飲ませてください。

お薬無しで健康でいられるのが一番ですが、もし投薬が必要になったら参考にしてくださいね。いつまでも子供の様に無邪気で可愛いネコちゃんも、年齢を重ねていくことは仕方のないことです。高齢のネコちゃん達が少しでもオーナー様と一緒にいられるように、PALも頑張りたいと思います。